チャージバックを未然に防ぐ
チャージバック防止について
カード決済は加盟店さまとお客さまの合意に基づいて行われます。これは、お客さまからチャージバックがあった場合に、加盟店さまが取引金額に対して責任を負わなければならない可能性があることを意味します。カード名義人は、クレジットカード会社に請求の取消を依頼することで、支払いのチャージバックを開始できます。とはいえ、いくつかのベストプラクティスに従うことで、チャージバックを回避し、チャージバックが発生した際には、お客さまのクレジットカード会社に取引が正当であったことを納得させることができます。
はじめる前に
Squareアカウントの強化は、以下のような手順を通じて、Square データから行えます。Squareでは、クレジットカード決済を受け付ける際のリスクを軽減するために予防措置を推奨しています。
すべての決済に対し、事業または店舗の詳細と規則を明記する
お客さまにお会計の詳細を必ずご理解いただくことで、その後のチャージバックの発生を防げる可能性があります。これにより、次のことを確実にします。
- お客さまが何に対して請求されているのかを理解する
- 不明点があった場合の連絡方法
- 払い戻しやキャンセルに関するお客さまの権利
加盟店さまの電話番号、所在地、ウェブサイト、ソーシャルメディアページの情報をレシートに記載します。これにより、取引に疑問や問題が発生した場合にお客さまがクレジットカード会社にチャージバックを行うのでなく、店舗に直接連絡できるようにできます。Squareの顧客管理ツールも使えます。
事業名がSquare データに正しく保存されていない、または提供する商品やサービスの種類を反映していない場合、お客さまがカード発行会社の取引明細書を確認する際に混乱する可能性があります。お客さまが心当たりのない名前を見たとき、クレジットカード会社に連絡してチャージバックを行う可能性は高くなります。
たとえば、お客さまは明細書で事業名を探す可能性があるため、個人名を事業名として使わないことをお勧めします。事業名をお持ちでない場合は、サービスの種類とサービスを提供する都市名を使うことができます(例:「タクシー - 東京」)。
すべての取引に、販売した商品またはサービスの明確かつ正確な説明を記載してください。購入された商品またはサービスの詳細は、チャージバックを無効にするためには欠かせません。また、お客さまがこれにより取引内容を思い出せるので、チャージバックを未然に防げます。
取引ごとに説明を記載することが難しい場合は、商品ライブラリを作成します。これにより、お会計の際、販売した商品またはサービスを選択するだけでレシートに反映されます。
返品、払い戻し、キャンセルポリシーは、レシート、または契約書や請求書などPOSレジで交わされるその他の合意書に記載して提示してください。POSレジやウェブサイトで返品/払い戻し/キャンセル不可のサインを提示するだけでは、事業のポリシーを実証するには不十分です。これらのポリシーが明確に説明されている紙のレシートまたは請求書にお客さまが署名したことを証明できる場合、チャージバックを回避したり、無効にしたりできる可能性が高くなります。
Square メッセージを使い、取引に関するフィードバックをお客さまから収集します。取引に問題が起きた場合、お客さまは電子レシートから直接店舗に連絡できます。店舗側が払い戻しを行うなど、適切に対応するなら、チャージバックのプロセスを経ずに問題を解決できる場合があります。
カードによる対面決済を安全に受け付ける
お客さまと対面してカード決済を行う場合は、非対面の場合に比べてチャージバックが発生する可能性は低くなります。対面決済によるチャージバックのリスクを最小限に抑えるには、次の推奨事項に基づいてカード決済を行うことをお勧めします。
EMV(IC)カードは従来の磁気テープ式のカードと比べて安全性が高いため、クレジットカード発行会社では規制を設けて、可能な場合は常に適切な方法でICカードを決済することを加盟店に求めています。
店舗側がICカードリーダーを使わずにICカードをスワイプした場合、店舗は自動的にその不正取引の責任を負います。
取引時にカードがその場にある場合は、常にSquareハードウェアにIC部分を挿入するか、カードをタッチします。ICカードでない場合は、磁気ストライプとICカードを、Square ターミナルの磁気カード専用リーダー、Square スタンド(第1世代)、Square レジスター、および磁気ストライプ専用Square リーダーにスワイプします。
紙のレシートまたは電子レシートは、加盟店さまとお客さま双方にとっての取引の記録です。電子レシートを送信することで、お客さまは何に対するお会計だったかを思い出すことができます。またチャージバックが発生した場合、Squareがお客さまのカード発行会社にレシートを提出し、チャージバックに反証できます。任意の金額を使う代わりに、購入された各商品またはサービスを項目別に必ずレシートに記載し、その数量も明記してください。
カードによる非対面決済を安全に受け付ける
カードによる非対面決済では、当然ながら、支払いに際しお客さまが物理的に立ち会う必要はありません。加盟店さまは、支払いを行う人がカード名義人かどうかを実際に確認することができません。そこで、チャージバックのリスクを最小限に抑えられるよう、次の手順を実施することをお勧めします。
サービスを提供する場合は、提供したサービスの概要と、購入者がサービスを受けたことを確認する署名入りの日付入りの文書を準備してください。たとえば、明細書や加盟店のメールによる確認などです。その他のサービスの証明として、作業指示の内容の確認とサインをお客さまにお願いし、提供したサービスの記録として保管することもできます。サービス完了後に支払いを受け付ける場合は、署名された書類にサービス日と完了状況を必ず記載してください。
加盟店さまの立場を強固にするため、支払い時に加盟店さまの事業の利用規約をお客さまが承諾し署名したことを示す証拠を提出してください。利用規約全文が記載された署名および日付入りの契約書は、チャージバックに対する抗弁の証拠として特に役立ちます。
Square 契約書を利用すると、Square データから直接契約書を作成して送信できます。用意されている契約書のテンプレートは、事業に合わせてカスタマイズできるようになっています。契約書を作成すると、お客さまの明確な合意を電子署名付きで得られ、チャージバックのリスクを抑えることができます。
免責事項:Squareは何らかの業界における法律事務所、弁護士、あるいはプロフェッショナルアドバイザーではありません。Squareでは、独自の契約書類の作成を希望されている個人を対象に、このテンプレートを提供しています。これは法的助言を構成するものではありません。Square 契約書の利用規約を見る
大口取引の場合は、取引完了前にお客さま情報の確認を行ってください。高額商品や大量注文を取引する前に、お客さまの本人確認、請求先住所、および事業者の場合はその事業内容を認証してください。ソーシャルメディアや検索エンジンを使ってお客さまの信頼性を調査するか、運転免許証やパスポートなどの政府発行のIDの提示を求め、写真付きIDの名前と決済カードの名義が一致しているかを確認してください。その他のヒントについては、加盟店コミュニティをご覧ください。
商品を発送する場合は、請求先と配送先の郵便番号が一致するかを確認します。一致しない場合は、お客さまに事情を確認します。筋が通った回答であれば問題ありませんが、疑念が残るなら、支払いは受け付けません。
クレジットカード決済の受付についてさらに詳しくは、Squareコミュニティをご覧ください。
請求書と決済リンクを安全に受け付ける
請求書と決済リンクは、お客さまが物理的に立ち会う必要のない支払い方法ですが、お客さまは支払いの詳細を自分で入力します。加盟店さまは、支払いを行う人がカード名義人かどうかを実際に確認することができません。そこで、チャージバックのリスクを最小限に抑えられるよう、次の手順を実施することをお勧めします。
大量の支払いを安全に受け付ける
同じカード名義人から複数の支払いを受け付ける場合、各支払いの詳細と承認を表示できることが重要です。
特定の商品に関して、一定期間にわたって複数の取引を処理する場合でも、各取引ごとにサインを取得します。商品説明に「分割払い」であることを明記し、購入商品の詳細をすべて記載します。こうすることで、お客さまと認識が一致していることが保証され、取引を承認していないという申し立てがお客さまからなされたとしても、身を守ることができます。
お客さまに対して繰り返し請求が発生する場合、サービスまたは商品に対して定期的に請求を行うことについて、カード名義人の許可を書面の形で取り付けます。同意書には次の内容を盛り込みます。
- 取引金額
- 請求頻度
- カード名義人からの許可が与えられている期間
払い戻しを行う場合は、必ず決済時の支払いカードに直接払い戻してください。
取引に関してチャージバックを行う権利を放棄する旨の文書にお客さまのサインをもらってはなりません。この行為は、カードネットワークにおけるルール違反であるため、チャージバックが発生した際に不利に働く可能性があります。お客さまに前もって情報を提供することで、取引の流れを前もって理解してもらうようにしましょう。